水の質はどこの地域でも一定というわけではありません。水質が違えば、洗濯方法も違ってきます。それほど大きな違いはないのですが、家庭で使っている水のタイプを理解していれば上手なお洗濯ができるようになります。


水は“硬水”“軟水”に分けられます。「えっ、水に硬い軟らかいなんてあるの?」と思う方も多いでしょうが、これは成分によって決まるもの。カルシウムやマグネシウムといった金属イオンが多く含まれている水を硬水、少ない水を軟水と呼んでいるのです。洗濯との関係ですが、硬水は金属イオンが洗剤の成分と結びついてしまい、汚れが落ちにくくなる欠点を持っています。でもご安心を。日本の水はおよそ8割の地域が軟水なのです。もし自分の地域の水が硬水だったら?その時は洗剤の量を少し増やして洗濯をするようにして下さい。なお、硬水・軟水の見分け方は石けんの泡立ちが目安。泡立ちが悪いと硬水である可能性が高くなります。


蛇口をひねったら赤茶色の水が出たという経験をお持ちの方はいませんか?これは鉄分が水に溶け出している証拠。しばらく出しっぱなしにすれば水は透明になるはずですが、基本的にこういう水で洗濯をすると、すすぎの時に衣服の黄ばみを招いてしまいます。この場合はすすぎの回数を減らすことで防ぎましょう。なお黄ばんでしまった衣服は還元型漂白剤を使うと効果があるので、お試しを。


水道水に塩素が含まれていることはみなさんご存じだと思います。これは殺菌消毒のためのものですが、成分としては塩素系漂白剤と同じです。つまり、衣服を漂白させてしまうはたらきがあるということ。長時間のすすぎや水を出しっぱなしにして衣服にかけていると色があせてしまうおそれが大。すすぎの際には必要以上の水は使わないようにしましょう。